「Vシネマ」とか「Vシネ」って良く聞きますが、どんな作品のことを言うの?
いまいち良くわからないけど今更聞けないと感じてるのはあなただけではありません。
ここでは知ってると自慢できる?「Vシネマ」の常識を解説します。
「Vシネマ」とは?
そもそも「Vシネマ」って何?
まずは、その起源とジャンルについて解説します。
「Vシネマ」は造語
「Vシネマ」は、東映が日本映画の興行収益低迷に対する打開策として1989年(平成1年)に打ち立てた戦略商品のことで英語の「video」+「cinema」で成る造語です。
日本映画の公開本数は1980年代末には約250本程度まで減少しました。
この時期、急増していたレンタルビデオ店に目を付けた東映が考案したのが「東映Vシネマ」です。
劇場公開にかかる費用を制作費にあてることで、低予算で高品質な作品制作が目的となっています。
「Vシネマ」という単語は東映ビデオの登録商標であるため東映以外の作品は「オリジナルビデオ」などと呼ばれていました。
現在では「Vシネマ」という言葉はフリーで使用が認められ、「劇場公開を前提としていない映画」全般のことを指す一般名詞的に用いられるようになっています。
「Vシネマ」はどんなジャンル?
Vシネマで思い浮かぶジャンルは、「任侠」・「ギャンブル」・「お色気」…
これらのジャンルが主流になったのは、製作コストが安くし、多少品質が低下しても、固定ファンがいるので、安定した売上が確保出来るためだと言われています。
現在は、ホラーやR指定などのジャンルも人気になっています。
【おすすめ作品】
おすすめVシネマ
- 日本統一シリーズ :本宮泰風・山口祥之 他
- 極道の代紋シリーズ:白竜、松田一三 他
Vシネマ俳優といえば!
劇場映画よりも、Vシネマを中心に活躍する役者をVシネマ俳優(Vシネマ女優)といいます。
2008年頃の2時間ドラマで、製作費が5000万円なら、主演俳優のギャラは200~300万円が相場でした。
そんな中、Vシネマの主演スターのギャラは破格でトップの竹内力のギャラは1本1000万円にものぼりました。
そして、多くのシリーズものに主演して名を馳せたレジェンド4人はVシネ元祖四天王と呼ばれています。
【Vシネマ元祖四天王】
・哀川翔 (あいかわ しょう)
・竹内力 (たけうち りき)
・小沢仁志 (おざわ ひとし)
・白竜 (はくりゅう)
また、このレジェンドたちの後継者と目される4人はVシネneo四天王と呼ばれています。
【Vシネマneo四天王】
・中野英雄 (なかの ひでお)
・的場浩司 (まとば こうじ)
・本宮泰風 (もとみや やすかぜ)
・山口祥之 (やまぐち よしゆき)
Vシネマで人気を獲得した俳優が、テレビに出演するようになることも少なくありません。
また、テレビに出ていた俳優が不祥事や人気低迷すると、Vシネマで芸能活動を継続・再開しているケースも多いようです。
まとめ
Vシネマとは、映画館での公開のためではなく、最初から発売やレンタル用として作った映画のことです。
東映が取得している商標名ですが、現在は「Vシネマ」という言葉は、「ヤクザ・マフィア」・「ギャンブル」・「エロス・官能」・「ホラー」・「R指定」などの劇場公開を前提としていな映画全てを指すようになっています。